駄菓子屋ゲーム博物館に行ってきた

昨日は東京板橋区にある駄菓子屋ゲーム博物館に行ってきた。
ここでは、かつて駄菓子屋やスーパー、デパートの屋上などに設置されていた、現在のその手のゲームから考えれば原始時代的とすら言えるゲームを多数保存し、試遊可能な状態で設置していた。

展示されてるゲームのほとんどが現役で動いていたという世代は、自分よりもさらに5〜10年ほど上の世代なのだろうが、それでも自分が親しんだゲームやその系譜を継いだゲームも数多く展示されており、眺めたり遊んだりしていると昔小銭を巻き上げられた記憶がよみがえり、なかなかアツイ気持ちになったりした。

駄菓子屋ゲーム博物館


施設について

板橋本町駅から徒歩5分くらい。商店街からちょっと外れた地元の神社のまん前にある。
博物館とは言うが、実際には古本屋ぐらいのスペースにエレメカ筐体を並べてカウンターにおっちゃんが座ってるだけの小型店舗。
入場料は無料。写真を撮影する場合は200円を募金箱チックな箱に入れる仕組みとなっている。

ゲームはもちろん、景品であるところの駄菓子(販売もされてる)やラッキーくじ、型抜き、ドリンク販売の冷蔵庫など古きよき時代の駄菓子屋の基本要素を取り揃えている。今の健全すぎる復刻版な駄菓子屋にはない、胡散臭さとテキ屋臭が漂うアトラクションもちゃんと再現されているあたりにポイントが高い。瓶のラムネの隣にいろはすが平気で販売されているような現在と過去が入り混じったカオス感もなんともいえない。

店内は大人から子供まで人であふれていた。というか、地元の子供たちばっかり。
皆、店のゲームの熟練者でもあり、こちらがプレイして失敗したりすると後ろからおもむろに現れてお手本プレイを見せてくれて、振り向き様にドヤ顔されるという一連の流れが定番となっているようだ。
ある意味、アウェーに乗り込むようなものなので心の準備はしておいた方が良いかもしれない。

以下、展示されてたゲームを個別に紹介。

ジャンケンマン

機械とジャンケンして買ったらメダルがもらえるというシンプルなルールで一時代を築いた。
写真は撮り忘れたけど、ルーレットタイプのジャンケンマンフィーバーも展示されてた。
わずか3秒で10円玉をガンガン吸い上げる変わらないただ一つの吸引力は健在だった。

ゲームグラフィックTVスペシャル4 - ニコニコ動画 (ジャンケンマン特集)


ピカデリーサーカス

選択した数字と同じ数字にルーレットが止まったら、その数字の分メダルが排出される。
子供達にオッズの概念を判りやすく教えてくれた魔性の機械。複数がけ可能。
4枚がけした時に限って、ルーレットが「0」に止まるあの絶望感は異常。

ゲームグラフィックTV第5回 - ニコニコ動画 (ピカデリーサーカス特集)


新幹線ゲーム

新幹線ゲームと言いつつ背景にロケットが飛び交っているのは突っ込んではいけない。
投入した10円玉がそのまま筐体内を移動してゴールを目指すという大らかな入力機構を備えており、レバーで弾いて移動するので電力を消費することも無いというエコを先取りしたような時代の先端ゲーム。
人気商品だったのか、このタイプのゲームは同じ機構で「世界一周ゲーム」「カーレース」など色々な種類が展示されていた。


ポルル君の旅行

これぞ、カーレースゲームの元祖(?)。他のゲームが1プレイ10円なのに対して、これだけは30円というリッチ仕様。
ハンドルで車を操作してコース上にある横長のバーを通過するとポイントになるという、意外とちゃんとしたゲームになっている。
500ポイント以上獲得でリプレイ可能、連続で500ポイント以上を出すと景品がもらえる。


チャンスラー

こちらはUFOキャッチャーの元祖といったところか。アームに握力という概念が存在しないあたりまで哲学が踏襲されていたことには感動を覚える。
円形の軌道を描くため、確実にアームの届かない場所に高額景品が配置されているあたりまで哲学が(ry


エックスライン

パチンコとビンゴの融合形。
10円を入れると8個ぐらいのパチンコ玉が放出される。弾いた玉が入ったポケットの数字ランプが点灯し、その点灯した数字の縦、横一列か、中央4つのどれかが揃うと景品が出るというもの。
1プレイ10円なので、個人的にもっともコストパフォーマンスが高いと感じた。


Time80

まごうことなきパチンコ。80秒間玉を打ち放題に打って10回チャッカーに入れば景品獲得。
80秒というそれなりの時間が保証されているためか、1プレイは20円だった。
プレイしてる人は沢山居たが、総じてプレイ中は無言で盤面をうつろな目で見つめるため傍から見ると怖い。


景品

基本的にゲームクリアした場合に出る景品はこの当たり券となる。
当たり券には色ちがいで点数がつけられていてランダムに排出され、カウンターで点数に相当する金額のメダル枚数か駄菓子と交換が可能となっている。


最後に

ここで挙げた以外にも数多くのゲームが展示され、実際に遊んだりもしたのだが、実際には展示しきれないさらに多くのゲームが保存されているらしく時期ごとに交換している模様。実際、一番人気とされている「国盗り物語」は展示されていなかった。
しかし、板橋までの電車賃とここで過ごす間に使う金額とでは圧倒的に電車賃のほうが高くつくので、流石にそう何度も訪れようとは思えないが。